さて、いよいよ大会当日です。フルマラソンのスタートは午前7時。明るくなり始めたメルボルンのビジネス街を目指して走り始め、英国風のフリンダース・ストリート駅前を左折。ヤラ川を越えると右側にはアートセンター、左側にはアレクサンドラ・ガーデン、クイーン・ビクトリア・ガーデン、ロイアル・ボタニック・ガーデンなどガーデンシティ・メルボルンを代表する美しい公園が続きます。
スタート直後の坂道を上って中心部へ
季節は初夏。街路樹が緑を増した通りを抜けると、やがてアルバート・レークが見えて来ます。カーレースのF1の舞台にもなる湖の周回コースを過ぎると、ポートフィリップ湾の海岸線に出ます。ここが15キロ地点です。
アルバート・レーク周辺を走るハーフのランナーたち
ハーフは、湖の周回コースからMCGに戻るコースですが、大会の中で最も人気が高く、多くの参加者がいます。
地元の人たちの熱心な応援
日本からは、ハーフ初体験の水谷利香子さん(札幌在住)、メルボルン在住の小林邦子さんが、相次いでゴール。お互いに健闘をたたえ合いました。
「初めてなので、とにかく完走を目指しました」と笑顔の小林さん。水谷さんも「とてもきれいなコースなので気持ちよく走れました」と話していました。
初ハーフを完走した小林さん(左)と水谷さん
チーム・ジャパンのテントには、完走者が続々と帰還。用意された豚汁をおいしそうに口にし、お互いのレースを振り返っていました。
チーム内で一番速かったのが太田光一さん。フルを2時間52分15秒でゴールし、55歳から59歳までの年代別で2位となりました。
チーム・ジャパンのテントに集まった完走者
午後6時からは、日本事務局オリジナル企画の完走パーティーが、フリンダース・ストリート駅前のレストラン「ヤング&ジャクソン」で開かれました。
日本事務局の保原幸夫事務局長が「みなさん、お疲れさまでした。レースの感想などを語り合って、親睦を深めてください」とあいさつ。連続完走記録を更新中のスパルタンの米盛満男さんらがメルボルンマラソンの魅力を語ってくれました。
こうした完走パーティーが旅行代理店などの主催ではなく、メルボルマラソン日本事務局のようなNPOが主催するケースは珍しく、参加者は思い思いに楽しんでいました。
パーティーは、ビクトリア州政府観光局の支援も得て開かれ、高森健司・ビジネス・ディベロップメント・マネジャーが「メルボルンの魅力を日本に帰ってからも発信してください」とあいさつしました。